砂時計で「時間を忘れて」集中する。やる気を出す。

時計

「砂時計」って文具じゃないじゃないか・・って言われそうですが、デスクアイテムとして活用法を紹介させてください!!

「やる気がでない」とか、なかなか作業に「着手できない」っていう人は  是非、ご一読ください

 砂時計って「見ておかない」とその時間が経ったかどうかがワカラない。これを「着手~継続」へのきっかけに利用します。

とにかく砂時計をひっくり返して着手する

 こう書くと、そもそも「やる気」がでないから「作業に着手ができないんですけど」って言われそうですが、まずは「数秒間だけやってみる」つもりで、そのやるべき作業に着手します。
 このとき、落ちきるまで5分以内くらいの砂時計を、作業中は視界に入らない場所で、ひっくり返して作業開始します。(この砂時計ひっくり返し作業は何も考えずにクセにします)
 「数秒間だけ」やってみる、つもりだったのだから、別に数秒間でやめてもいい。ただやめる直前には砂時計がどうなっているか、見るようにします。見たとき、もう少しで砂が落ちきるのであれば、落ちきるまでは「やってみたり」、「やらなかったり」、「その着手した作業を眺めてみたり」する。
 もし、砂が落ちきっていたら数分間は作業できているのだから、「もう少しだけやってみたり」、「やめたり」、「その作業を眺めてみたり」する。(その「もう少しだけやってみる」とき砂時計はひっくり返さない)

 この「数秒間だけでも着手」の際に数秒間じゃ何をやっていいのか分からない、というのは、実はありがちなのですが、とっかかりは以前の回にご紹介した「付箋によるタスク管理」みたいな方法で、だいたい、やる事を見える化しておきます。

 じゃあ数秒ってどのくらいかというと、大平信孝さんという方が書かれた「先延ばしは1冊のノートでなくなる」という本のなかに「10秒アクション」というものとか、グレッグ・マキューンさんという方が書かれた「エフォートレス思考」という本のなかに「2.5秒が未来を変える」というのがありまして
 こちらを参考にさせていただき、僕もまず、だいたい5秒程度はやってみるという考えを大切にしています。
 大平信孝(2017).『先延ばしは1冊のノートでなくなる』.大和書房.
 グレッグ・マキューン(2021).『エフォートレス思 努力を最小化して成果を最大化する』.かんき出版.

 こんなやり方で5秒から始めて、数分以上は続くかなと、軽く考えてやっていくと、着手してから実際は3時間以上続けてやっている、なんてのは結構あります。

なんで砂時計?

 質なんかが求められる作業をするとき、どのくらいの時間やったか、というのはあまり意味をもちません。
 むしろやった時間数を意識してしまって、作業を中断してしまうくらいなら、時間が分からないほうがいいのですが、時間のなかで生きている、私たちには実際はそうもいかないし、時間を分からなくして「時間が潤沢にある」と思っていると、なかなか着手という行為ができないです。
 砂時計という道具は決まった時間までは測りますが、そこから先は測りません。このため「時間を分からなく」してしまいます。例えば使用しているのが3分砂時計なら、少なくとも3分経過したことは分かりますが、3分から先は「開始からどれだけ経ったのか」は分かりません。うまくすれば、時間を忘れて、そこにある作業内容の本質や課題、作業そのものの興味深さが見えてきて、やる気につながっていきます。
 ただ、決まった時間(例でいえば3分)までは測ってしまうので、その間にやる気が続かなかった場合は、やる気を盛り上げるか、止めるかといった行動をとるのですが、止めるという選択を取ったとしても少ししてから、またやり直せばいい。ちなみに砂時計の時間内でやめてしまった場合は、まだ砂時計が動いている状態なので、すぐやり直しができないように思えます。すぐに作業再開したい場合はどうするのか?その場合は、2個以上の砂時計を用意しておくと解決できます。要は一個目の砂時計がまだ動いている場合は、それは置いといてもう一つ別の砂時計で また「数秒間だけでも着手」をとればいいのです。(僕は百円ショップの3分砂時計を3個持っていますが、2個でこと足りています)

「やる気」というのは存在しない

と思ってみる。。
 一般的な作業というのは、それなりのまとまった時間が必要なものが、ほとんどだと思います。でも、ちょっとした弊害となる出来事なんかがあると、その作業への行動を起こすのが、なかなか出来なくなったりします。
 (また別の回でも話題にしますが)僕は心臓の持病がありまして、少しの胸痛兆候なんかが出ると、回復したとしても、やる気が急激にダウンしてます。
 環境が整っているとか、周りの協力がたくさんあるとか、極めていい条件下にいるにも関わらず、なぜか、まったく作業が進まないことって、誰しもあると思います。もちろん適度に良い環境のほうが、悪い環境よりモチベーションがアップする、というのはあるかと思いますが
「やる気が出ない」問題は別にあるように見えます。
 一方で「やってみる」(着手してみる)と思っていたよりも、物事が進んだということは、誰しも体験としてあるかと思います。
この場合、当初「やる気」という気持ちが、あったのではなく「行動」→「気持ち」の順に作用したことになります。 
 「やる気」を出して「着手」できれば本当にいいのですが、もし「やる気」といったものが存在しないと勝手に仮定すると「着手」から入るやり方が、かなり有効な気がしてきます。

適度な緊張状態がでてくるのでは・・? 

 数秒やってみると、気持ちがついてきて、砂時計をチラっと見ると、さらにもっとやってみようと思えてくるというのは、自分自身を騙しているようにも感じられて、変な感じがしますが、そのパターンに慣れると、人間の作業に対する気持ちなんて、そんなもんかと思えるようにもなってきます。
 なぜ、この方法がいいのか、はっきりとした理由は分かりませんが、作業パフォーマンスに関して「ヤーキーズ・ドットソンの法則」というのを見つけまして、これは「適度な緊張感が最適なパフォーマンスを生む」みたいな話で、(難しいところは分かりませんが・・)これを参考にして、勝手に解釈すると、作業前は作業に対するストレスで、着手が億劫になっているけど、作業してしまうと、色々な作業内容が見えてきて、作業から数分以上経って、砂時計でも見てみるかというタイミングになると、一旦冷静になって、その作業内容そのものから、自分自身に適度な緊張感を与えることができるのではないかと思っています。

今回はこんなことを書きました

  • やる気が出ない人は砂時計をひっくり返して数秒間だけやってみる
  • やってみるとやる気がついてくる
  • 砂時計は2個くらい用意する

 やる気に対する取り組みに関しては、いろいろなやり方があるとは思いますが、割と一般的にあるやり方では、僕の場合はうまくいかなかったために、こんな方法を実践しているので、このやり方が合わない方々も多くいらっしゃるのではないかと思います。そういった方はご参考までに、留めていただければと思います。